塩分の取りすぎのむくみには、濃い味が好きな人は気がつきにくいです。
自分が塩分取りすぎだという自覚が無く、太り気味だと思っていたらむくみのせいだったということもありえる話です。
そんな、濃い味が好きで塩分取りすぎな人の、むくみを解消する法を紹介します。
むくみ解消法は体質との相性もありますから、色々試してみて自分に合った方法を見つけて下さい。
カリウムを取る
今の生活を大きく変えない一番の方法は、カリウムを取ることです。
ちょっと長いですが、なぜカリウムが必要なのか、わかりやすく説明してから、カリウムの取り方を紹介します。
塩分取りすぎによる「むくみ」にカリウムが有効な理由
塩分を取り過ぎると何故むくむのか、そこから説明していきましょう。
細胞の中と外の水分
むくみというのは、細胞の中の水分が増えるのではありません。
皮下組織の、細胞と細胞の間に水分が溜まることをむくみと言います。
細胞の中の水分を「細胞内液」と言い、カリウムを多く含んでいます。
一方、むくみの元となる水分があるのは、細胞と細胞の間、つまり細胞の外なので「細胞外液」です。
細胞外液は、ナトリウムを多く含んでいます。
細胞外液は濃度が一定の薄い食塩水
細胞外液は基本的には薄い食塩水(塩化ナトリウム)で、濃度は0.9%と一定に保たれています。
ところが、塩分をたくさん取ると、細胞外液のナトリウム濃度が上がってしまいます。
すると、脳が腎臓に指令を出して、排泄する水分を減らし、体内の水分を増やすことで、濃くなった細胞外液を薄めるのです。
または、のどが渇いたと感じて、水分を取るようになります。
そうやって、体内の水分を増やし、濃くなった細胞外液を薄めるのです。
増えてしまった水分を排出するためにカリウムが必要
塩分を取り過ぎた結果、体が水分を溜めこみ、むくみの原因になっているのですから、水分を排出するためには塩分(ナトリウム)を排出する必要があります。
その、ナトリウムと水分を尿として排出するために、カリウムが必要です。
カリウムがないと、ナトリウムは排出されません。
過剰なナトリウムを排泄するのに十分なカリウムが必要になります。
食事や飲み物でカリウムを取る
カリウムを多く含む食品や、飲み物は、身近にいろいろとあります。
大豆製品や、とまと、柑橘類などに多く含まれています。
カリウムを多く含む食品や飲み物については、詳しい記事がありますのでそちらをご覧ください。
カリウムを多く含む食べ物の記事はこちら
カリウムを多く含む飲み物の記事はこちら
食事では無理ならサプリメントが有効
カリウムは食品にも含まれていて、バランスの良い食事であれば、不足することはありません。
ところが、取り過ぎた塩分がむくみを招いているのであれば、カリウムを通常よりも多く必要です。
とはいえ「カリウムの多い食品ばかりを食べ続けることはなかなか大変」という場合は、サプリメントや医薬品で取るのが良いでしょう。
おススメのサプリ、カーブウォーターロスについて詳しく調べた記事がありますので、興味のある方はそちらを読むと良いですよ。
摂取する油、脂肪を減らす
食生活を振り返って、脂質の多い食事をしていると思ったら、脂質の多い肉や揚げ物などの油ものを減らすのも有効です。
第6の味覚「脂肪味」
舌には味蕾(みらい)という、味を感じる細胞があります。
味蕾は、塩味、甘味、酸味、苦味、うま味の5つを感じることが知られていますが、新たに、脂質に反応する細胞があることが発見されました。
慣れると物足りなくなる
脂肪味を感じる味蕾は「慣れ」が生じやすく、脂質を多く取る食事の習慣によって脂肪味に慣れてしまうと、さらに油が欲しくなってしまいます。
すると、他の5つの味覚も薄く感じるようになるため、味も濃くしたくなるのです。
脂質を減らして塩分も減らす
脂質を減らすことで塩分が直接減るわけではありませんが、脂質を減らした食事を心がけることで、味覚が改善されると塩味も感じやすくなります。
塩分を減らして作った料理を薄いと感じずに食べらるので、濃い味が好きな人でも、ストレスが少なくて済むでしょう。
脂質を減らした料理についてはこちらで詳しく紹介しています
食べる量を減らす
味を薄くすることはどうしてもできないという方には、食べる量を減らすという方法もあります。
詳しく言うまでもなく、全体の量が減れば、摂取する塩分も減るというわけです。
減らすのは、塩分を含んだものだけですから、ご飯の量を少し増やすなどしてバランスを取りましょう。
食事の30分ほど前に、少し間食をするのも、早く満腹を感じやすくなりますので、試してみて下さい。
外食を減らす
『おいしいものは、油と糖で出来ている』というウーロン茶のCMがありましたが、あれを見た時、本当にその通りだなぁと思いました。
外食が家の食事よりおいしいのは、油と糖が多いから。
そして、油が多いと味を濃く、塩分を多くする必要が出てきます。
実際、家で料理をする際、油を多めにして料理してみると、いつもよりも美味しく感じます。
外食の機会は極力減らし、特別な日の外食にはちょっと高級なお店に行くのが良いかもしれません。
過度な油、過度な塩分で味をごまかさない、丁寧な仕事のお店を選んでみてはいかがでしょうか。
お腹を空かせすぎない
空腹で料理をすると味が濃くなることがあります。
味見をしても、薄く感じてしまい、ついつい味を濃くしてしまうのですが、少し食べ進めると、味が濃いことに気が付きます。
つまり、お腹が減っていると、濃い味を欲してしまうのです。
食事までのつなぎに、軽く何か口にすることで、空腹になりすぎないようにしましょう。
そうすることで、濃い味のものを「濃い」と感じられるように、いつもより塩分が少なくても、おいしく食べられるようにします。
味が濃くなくても美味しく食べられるようにすれば、塩分過多を解消することができますよね。
薄味に慣れる
味の感じ方には、習慣が大いに関係あります。
今、濃い味のものが好きな方も、昔からそうだったかどうか考えてみて下さい。
例えば子供の頃、学校の給食は美味しく食べられていましたか?
学校の給食は塩分も管理されているはずですから、当時から味がうすくて物足りなかったという場合は仕方ないですが、学校の給食の味に不満が無かったのなら、濃い味ではなくても平気かもしれません。
参考資料
体の水と塩の調節機構と健康 リンクはこちら
膜電位を考え直す:高校生の正しい理解のために【1】 リンクはこちら
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