コーヒーに含まれる成分として有名なカフェイン。
カフェインの様々な作用の中で、むくみ解消に役立つのが「利尿作用」です。
ところが、利尿作用以外にも役立ちそうな働きがあるのです。
カフェインは、取り過ぎが社会問題になったこともある成分ですが、上手に役立てればむくみを解消することができるかもしれません。
コーヒーをむくみ解消に役立てるには、どうしたらよいのでしょうか。
コーヒーの利尿作用
利尿というのは、尿の分泌や排泄が増加する状態のこと。
利尿作用とは、尿の量を増やす作用のことで、コーヒーに含まれる成分では、カフェインとカリウムにこの作用があります。
利尿作用として、むくみ解消に積極的に作用するのはカフェインでしょう。
カフェインとカリウムのそれぞれの利尿作用を比較してみました。
コーヒーに含まれるカフェインの利尿作用
カフェインによる利尿作用は、腎臓に働きかけることによって尿の量を増やします。
尿の量は、腎臓でコントロールされていて、水分を排出するか、それとも再吸収して血液に戻すかを調整しています。
カフェインは、腎臓での水分の再吸収を抑制するように働くので、結果、尿として排出される水分の量が増えるのです。
体内に水分が多い場合には、コーヒーで摂取した水分よりも多くの水分を排出しますので、カフェインによる利尿の作用がむくみ解消に有効なのです。
コーヒーに含まれるカリウムの利尿作用
カリウムは、余分なナトリウムを水分と一緒に尿として排出する作用があります。
そのため、塩分の取り過ぎなどで、体内にナトリウムが増えることでむくみを引き起こしている場合のむくみ解消に有効です。
コーヒーの「体の巡りを活発にする」作用
コーヒーに含まれるカフェインには、血流を増加させ、血圧を上昇させる効果があります。
これが、コーヒーがむくみ解消に役立つもう一つの効果です。
むくみは、体に余分な水分が老廃物と共に蓄積された状態ですが、原因の一つに血流などの「体内の巡りの悪さ」があります。
血流を上昇させ、水分の巡りが良くなることは、むくみ解消には欠かせません。
コーヒー以外の水分もきちんと取ることが大事
利尿作用があるからと言って、水分をコーヒーだけで取るのはやめましょう。
「むくみの余分な水分を出したいから、更に余計な水分は取りたくない」なんて声も聞こえてきそうですが、そうではありません。
むくみ体質は習慣も影響します。
水分をしっかりと取り、その上で利尿作用でしっかりと水分を排出する。
そういう、水分が循環するように心がけることも大事です。
そのためには、水分はコーヒーだけでなく、お茶やジュースでもない、水でとることをおすすめします。
コーヒーを美味しくいただくために知っておきたい事
カフェインの過剰摂取による健康問題がニュースになり、悪い印象を持たれがちなカフェインの興奮作用ですが、あれらはあくまで過剰摂取によるものです。
1日数杯のコーヒーではそのような心配はないことが認められています。
一方で、コーヒーに含まれるカフェインへの感受性は人によって違います。
夜にコーヒーを飲むと眠れない人もいれば、寝る前に飲んでもぐっすり眠れる人もいます。
利尿作用も、影響を強く受ける人もいれば、実感しづらい人もいるでしょう。
実感できないからといって、大量に飲めばよいということもありません。
ご自分の体との相性を見極めながら、適量を、おいしく、楽しく飲めると良いですね。
参考文献
1)食品安全 51 食品安全委員会季刊誌(2017年7月 内閣府) リンクはこちら
2)日常生活の中におけるカフェイン摂取ー作用機序と安全評価ー 東京福祉大学短期大学部 栗原久 リンクはこちら
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